2007年7月13日 (金) ヘタクソ

現場に入って本番を待つのが嫌いな僕は今日の舞台も劇場に入ったのがギリギリ。

楽屋に入ると「遅いぞ、西野」の声、ガレッジセールのゴリさん。お久しぶり。

お互い撮り終えた短編映画の話で談笑。

「ていうか、お前もう出番だろ?」と言われ、舞台へ向かう。

10分の漫才を終え、かけ足でゴリさんのいる楽屋へ戻る途中、目に入った本日の公演の出番表。

「ガレッジセール」の名前がない。

「今日、どうしたんですか?」

と尋ねてみる。

大きな包みを手にゴリさん、

「誕生日おめでとう」

「この為ですか?」

「お前の入りが遅いから、1時間も待ったぞ」

言葉が出なかった。

「まぁいいから開けて、開けて」とプレゼント。

丁寧に包装された包みを剝がし、中を開けるとミニカーのケース。

パッケージの車の写真は黄色のムスタング。

「いろいろ探し回ったんだけど、お前の乗ってる黒がなくてさ~」とゴリさん。

「とんでもないです、ありがとうございます。」

と興奮気味に中身を出すと、黒のムスタング。

「塗ったんだよ」

何も言えない。

「もうチョットうまく塗れると思ったんだけど、手先が器用じゃないからよ~」

出来栄えに納得のいってないゴリさん。

劇場じゃなければ確実に泣いているであろう僕はうまい言葉が選べず、

「ありがとうございます」が精一杯。

目の前にあるヘタクソに塗られたムスタングが重い。

デビュー当時、生意気がたたってあまり先輩に可愛がられなかった僕には

あまりそういった免疫ができておらず、ダイレクトに入り込んでくる。

呑んで帰り、家でもう一度ムスタングをながめる。

本当にヘタクソ。

窓ガラスにも少し黒が付いちゃっているし、とにかくムラがある。

その不器用さがいちいちグサッグサッと突き刺さる。

ムスタングのトランクを開けると

「2007 ゴリ」

と書かれてあった。

「もう、この人なら抱かれてもいい」と思ったが、

やっぱり毛深いから嫌だ。

ゴリさん、ありがとうございます。

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