2007年11月15日 (木) そんなものしか作れませんが

神保町花月『日の出アパートの青春』の公演にむけての取材がチョコチョコ始まった。

正直に言ってしまえば写真撮影は大の苦手なのだがインタビューが僕は好き。

このブログにしたってそうなんだけど、書いているうちに「あ、俺こんな事考えてるんや」と文字にしてみてあらためて知らされる。

インタビューなんかもそうで、話しているうちに「へぇ~なるほどな~」と自分の言葉に知らされたりする。

今日。

「この作品を観たお客さんに感じ取って欲しいものは?」とライターさんに訊ねられ、いろいろ考えた挙句、僕の口から出た答えが「ありません」という最低の返事。

答えるのが面倒クサイとかそういうのじゃなくて、それが正直な気持ちだったのだ。

そして知った。

僕達お笑い芸人は『感じ取って欲しいものが無いもの』を一生懸命作っているらしい。

中身なんて、メッセージなんて何も無いものを汗水流して作っているらしい。

喧嘩して、ノイローゼになって作っているらしい。

ソレは何の役にもたたないもの。ソレは誰の役にもたたないもの。

なければないで何の損害もない。ただ、あったらあったで少しだけ幸せになるもの。そんなものがお笑い。

そう思うと尚更お笑いの事が好きになる。

今度の舞台を観たところで、あなたの借金は減りませんし、飛び出していった妻は帰ってきませんし、すきなあの子に告白する勇気も得ることができません。

その瞬間だけ笑って、帰り道に少しの間だけニヤニヤできるくらいです。

そんなものでよろしければ観に来て下さいな。

2007年11月

Posted by nsnkouron