2008年10月30日 (木) 珍道中


 

「自分がどういう芸人でありたいか」、それを思い描きながら自分を組みててていく時に『ライブ』というのは必要不可欠な部品だ。芸歴を何年重ねようが、どれだけ偉くなろうが関係ない。新幹線の切符と漫才スーツを持って日本中をフラフラ。交通の便が良いところばかりではないから『KING KONG LIVE』では40分の漫才をする為に一日が潰れてしまうこともしばしば。そんでもってお金にならない。「お金にならない」というのはボクら自身もそうでけれど、会社的に利益がないということ。交通費も会場費も会社持ちで収益は見込めないときた。そりゃ金儲けの吉本興業のこと、「そんな地方のライブをやるくらいなら、もっと・・」という声もあるだろうけれど、チーフマネージャーがそこをなんとか抑えてくれて、それに関して本当に感謝していて、そんでもってボクらは今日も阿呆なフリして会場へ向かう。だけどボクはそれをすごく正しいことで、チーフマネージャーには少しあつかましいが当たり前のことだと思っている。

先日の『グッド・コマーシャル!!』のプレ公演にしてもそう。皆でリサイクルショップに行って、使えそうな美術品を購入し、自分達の車で「うんせ、うんせ」と会場に運び込む。その前の週に『はねるのトびら』では一瞬の映像を撮るために何千万という額のお金を使っていたりする。そこからの落差を考えれば、まぁ貧乏ったらしい姿ではあるが、とても健全な姿だと思った。『はねるのトびら』は『はねるのトびら』で、そういったお金の使い方をしてTVに夢を抱き続けさせて欲しいから、今後もそのスタンスでいて欲しいんだけれど。うん、子供の頃にそういう番組に心踊らされたもん。・・・話を戻そう。とにかく舞台美術を運びこんで設営して、公演して、撤収して・・そんなことを全て自分たちでやるのはお金がないから。そんで公演終りに酒を呑んで「金ないねぇ~。それはそうと、次の舞台何する?」と話すバカ。これを続けていくことが大切な気がする。ボクはそんなことをひたすら続ける芸人でありたい。それがライブ。

『KING KONG LIVE』は今日の高松公演と、来月17日の埼玉公演で2008年は終わり。そしてもう来年の話になっていて、1月の後半からまた『KING KONG LIVE 2009』がスタートする予定。ボクは『KING KONG LIVE』が大好き。それは会場に向かう道中も公演中も何もかも、「この時間の使い方が何よりも正しい」と心から思えるから、だから好き。

好きなことはやっちゃえばいいと思う。好きなことをやる為には環境が必要だ。その環境はなんとしてでも作り出す。石に噛り付いてでも、土下座を千回してでも作り出す。人の環境を羨む時間があるならば自分の環境作りに尽力するべきだ。そして環境が整った時に「やる」「やらない」の判断。「やる」ことによってやっぱり失ってしまうものというのはあって、それを天秤にかけて最終的な判断を下す。そこでボクは笑い声以上の正解なんてないと思っていたからライブを選んだ。皆はどうだ?呑みの席で聞かせて欲しい。

ライブってすごいんよ。本番前日まで追い込まれ、ストレスで潰されそうになって、逃げ出したくなっても、公演が終わって酒を呑んでいる時にはすでに次をやりたくなっているんだ。単独ライブをやったことのある芸人は皆それを知っているはず。魔法のようだよ。

KING KONG LIVE 高松公演に来てくださった皆様、今日はどうもありがとうございました。

今日も漫才が楽しかったです。またやります。

2008年10月

Posted by nsnkouron